代筆屋


もういい加減書き上げないとまずい原稿があるのですが、どうしても書く気になれず、誰か代わりにかいてくれないかなーなんて思いながら現実逃避… そんなときに本棚から掘り起こしてしまいました。

「世界中のアットマークへ」なんてキャッチも遠い昔のことになってしまったけど、e-mailやSNSが主流になった現在、心と心のレスポンスまで良い意味でも悪い意味でも速くなったような気がします。時にはゆっくりとアナログな手紙を書いてみるのも良いかもしれませんね。時間に終われている現代人に、スローライフを提案してくれている1さつのような気もしました。
というか、原稿書こうという気持ちになったので気持ちが失せる前に書いてしまおうと思います。今夜も千代田線だな><
2024.07.14 21:23 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 読書メモ
なつのひかり


江國香織さんの本。静かに淡々と物語が進んでいく。
静かに淡々…なのに容赦ない何かがある。
この感じ、前にも経験したことがある。なんだっけ?
そうだ・・・「ダンス・ダンス・ダンス」だ。村上春樹さんの。
(誤解のないように言っておくと、ダンス・ダンス・ダンスは、淡々とした部分もあるけど、静かなリズムだけではなく、複雑で謎めいた?動的な展開がおりまぜられたものと思います)

「なつのひかり」と「ダンス・ダンス・ダンス」
「すきまのおともだちたち」と「ふしぎな図書館」
私の中では、相互にリンクしあう本かも。

「いつだってそうだ。現実というのは、うけいれる他につきあいようがない。」こう言ったのは江國香織さん。
でも、ちょっぴり逃避したいこともあるよね。この現実から、ほんのちょっとだけ。
2024.07.07 09:58 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 読書メモ
月のしずく


「優しさの裏側には強さが必要なのよ」
そんな言葉を思い出さずにはいられない、優しくて強い7つの物語でした。

そもそも私は「お月さま」に弱くて、川上弘美さんが書いた「センセイの鞄」なんて、その主人公の月子という名前が妙に刺さったわけで、この本も「月のしずく」というタイトルに引かれて買ったのですが、「銀色の雨」ぜひ読んでほしいです。

#浅田次郎 #月のしずく #銀色の雨
2024.07.03 20:58 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 読書メモ
世界でいちばん透きとおった物語


仕事が詰んでいるというのに読みはじめてしまって止まらず...最後まで一気に読んでしまいました。
なるほど、そういうことだったんですね。電子化できないのも納得です。

タイトルの意味、絶対に電子化できない理由、最後のページの 空白の「     」に入る言葉、
本を手にとることですべてがわかります。

が、この本を手にとった人が自分なりの「     」を見つけることで、この物語はいっそう透きとおったものになるんじゃないかな。
2024.06.28 01:24 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 読書メモ
泳ぐのに安全でも適切でもありません

#江國香織
#泳ぐのに安全でも適切でもありません

この本の中の「リンゴ追分」という掌編の中にこんな文章がありました.

グラウンドの角を曲がったとき、いきなり音が破裂した。トランペットだった。あたり一面全部の空気をふるわせて、力強い音が流れた。おそろしくゆっくりの,暴力的なまでに巧みな,「りんご追分」だった。 ・・・・・・・・あたしは動けなかった。どうしてだかわからない。

どんなに注意していても,不意打ちはやってくる。なんの前触れもなく,突然に。構える間もなく,こらえていた気持ちの核心をつかれてしまったら,もうどんな意地も通用しないよね。

なーんて。
今日は、学生たちが地区踏査に出かけました。
街の中で、心が震えるような何かに出会えたり...しないよね。きっと。
だって、安全第一でやってるんだもん。なーんて。
2024.06.26 21:14 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 読書メモ

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